概念のモデル

 

|| 概念ってそもそも何?

ここでは、これを納得できる形で『見える』ようにします。

結論としては「枠の名前」「枠」「中身」の三つで構成。

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モデリングの基本

 

前提「一階述語論理とか、要は数学」

必須情報「抽象情報と具体情報は必ず使う」

 

 

使う材料「有限集合とクラス」

『全』の解釈「人に観測されるもの限定」

   後者規則「入力されていく感じ」

 

 

 

材料のラベル「クラスの中身の名前」

情報「あらゆるものは情報で構成されてるとする」

 

 

 


ここから本題

 

大枠・全体像「クラス(類)・出発点」

   言語「概念を表す名前」

   概念「枠と中身のセット」

 

最小単位・基礎「要素になるもの」

   意味「枠の中身」

 

分類・中身「要素または部分集合になるもの」

   本質「ある概念だと判定できる最低条件」

 

 

 

 

 


 

というわけで『概念』ってなに? って話をしていきます。

そもそもこれ、なんなんでしょう?

 

 

よく考えても考えなくてもよく分かんないと思うんで、

とりあえず「一般的なイメージ」を押さえておきましょうか。

 

 

 

はい、じゃあ、『概念』ってなんなんでしょう?

どういうものか、きちんと説明できますか?

 

 

一言で大雑把に説明するにしても、

例えば「なんかよくわかんないけど、頭の中にあるやつ」とか、

他には「言葉とかが表してるやつ」とか。

 

 

 

こんな感じに漠然とした説明はできても、

それこそぼやっとし過ぎてて、なんかよく分かんないと思います。

 

 

なにより「意味が広すぎる」ので、何を指しているのやら。

『実体』のイメージが掴みにくいです。

 

 

 

人間は「具体的なもの」で物事を理解するので、

ここまで『抽象的』になり過ぎているものは、

「具体性」が低過ぎてよく分かりません。

 

 

 

そんな感じなんで、このままでは考察できません。

とはいえ、「なんとなく分かる」ってのも事実なんですよね。

 

 

 

ともかく、『概念と呼べるもの』は「あらゆるもの」なわけで、

それらが満たしている『最低条件』さえ絞り込めれば、

『概念と呼べるもの』が見つけられるはず。

 

 

つまり『概念と呼べるもの』の「共通点」を探せば、

それを「本質」として、理解しやすくできるはずです。

 

 

ですが、このままでは「共通項」をうまく絞り込めません。

なぜならあまりにも「概念と呼べるもの」の数が『多すぎる』ので。

 

 

 

そこで、『概念と呼べないもの』を考えてみます。

例えば『存在そのものが曖昧過ぎるもの』とか。

 

 

これはまあ、要は『人にはよく分からんもの』のことです。

これを使えば、こういう『形の有無すらはっきりしないもの』を、

『概念と呼べるのかすら分からない』とできます。

 

 

 

ここで、「試み」として絞り込みをかけていきましょうか。

まず『概念』を、『人がなんとなくでも理解できるもの』として、

「理解できないもの」を「排除」して考えてみます。

 

 

これで、人に『理解できるもの』として、

『概念』をなんとなく絞り込むことができました。

 

 

 

整理しておくと、『概念』とは、

『人ないし観測者』が『理解できるもの』なわけです。

 

 

はい、つまり『理解できる』以上、『形がある』はず。

 

 

 

というわけで、ここで「数学」の出番になります。

この『理解できる』という「形」を、

数学を使って「見える」ようにしてみます。

 

 

 

とまあこういう感じで、

これからじっくりと『概念』について考えていきます。

 

 

 

とりあえず『概念を表すもの』として、

「呼び方」「枠」「中身」が存在してるってことを前提に、

良い感じの定義を考えていきます。

 

 

 

 

 


 

|| 情報の形と名前

大きく分けて『記号(言語)』と、

『記号が指定してるもの(概念)』が核になります。

 

 

大雑把には、『枠の存在』を「記号」で表現して、

その記号が指す『中身の詰まった枠』を「概念」と呼ぶ感じ。

 

 

いわば「鋳型」と「器物」、「レシピ」と「料理」、

もしくは「設計図」と「完成品」というような感じ。

 

 

 

より厳密には、

「枠」の『名前・呼び方・ラベル』が「記号・言語」で、

「枠とその中身のセット」が『概念』と呼ばれるものになります。

 

 

 

なんでそう言えるのか、これから考えてみましょうか。

↑は結論なので、これから↑のが導かれた過程を見ていきます。

 

 

 

順番は精確じゃありませんが、まず『概念』が、

『言語が表すもの』である、という事実に着目します。

 

 

これが、『概念』を表す最も分かりやすい意味ですので。

 

 

というわけでこうなると、

今度は『言語が表すもの』とはなんなのか?

これの考察を行っていくことになるわけです。

 

 

これは、なんとなくは分かりますが、それまで。

それがなに? ってなると、なんかうまく説明できません。

 

 

 

そこで、とりあえず一見「無関係に見える」ものを用意します。

例えば「面倒」と「楽しい」という概念とかを。

そして、これらがいったいなんなのか、具体的に観察してみます。

 

 

 

というわけで、脳内の処理を順番に観察してみると、

まず、「面倒」で『思い浮かぶこと』があるはずです。

同時に「楽しい」でも『思い浮かぶこと』があるはず。

 

 

それは「感情」であったり、

具体的な「出来事」であったり、いろいろと。

 

 

 

とまあ、これで『概念』の本質に少し触れられたような。

具体的には『思い浮かぶものが存在する』という、

概念が共通して持つ1つの事実が得られました。

 

 

 

というわけで、これをもっと掘り下げて行きます。

より具体的に、『思い浮かぶもの』について。

 

 

さて、私たちはなぜ、例えば「感情」や「出来事」などを、

「面倒」「楽しい」という『記号』で思い浮かべるのでしょうか?

 

 

これについて考えてみると、

概念の振る舞いから、一つの『仮説』が思い浮かびます。

 

 

その仮説とは、「感情」や「出来事」なども、

なにかしらの『特徴・共通部分が存在する』から、

「面倒」「楽しい」で思い出されているんじゃないか、ってこと。

 

 

 

例えば「したくないこと」「きついこと」「辛いこと」などがあって、

これらを「しなければならない」としたら、「面倒」と思うでしょう。

 

 

他にも、例えば「したいこと」「嬉しいこと」「清々しいこと」など、

これら「したいことをしている」とき、「楽しい」と思うでしょう。

 

 

 

このように、『概念の中身』を指すものには、

なにかしらの『共通した性質』があるわけです。

そう、概念の中身は、それを基準に「まとめ」られてます。

 

 

そして人はその中身の1つを、

「具体的に思い浮かべている」わけですね。

 

 

 

という感じですので、これで『概念』を、

『共通した性質を持つものの「集まり」』として定義できます。

てなわけで、集合論の出番です。

 

 

 

 

 

こんな感じにそれっぽい『概念』の説明ができたので、

とりあえず形式に起こすと↓みたいになります。

 

I_{\mathrm{concept}}∈I_{\mathrm{name}}

I_{\mathrm{name}}∈\mathrm{Observer}

I_{\mathrm{concept}}∈\mathrm{Observer}

 

 

『名前』と『枠と中身』についてはこんな感じ。

 

 

 

 

 

そして肝心の『中身』ですが、

これは、いわゆる『意味 I_{\mathrm{mean}} 』と呼ばれるものがこれ。

 

I_{\mathrm{mean}}∈I_{\mathrm{concept}}

I_{\mathrm{mean}}∈\mathrm{Observer}

 

 

 

大枠はこんな感じですが、

『意味』についてはまだ掘り下げができていません。

というわけで、今度は『意味』について見ていきます。

 

 

 

 

 


最小単位

 

|| 概念の中身となる情報

『概念』の「枠の中身の1つ」を『意味』と呼びます。

これが『概念を構成する』ことになる、いわば「材料」です。

 

 

 

その最小単位は『観測者』によって変わります。

具体的には『観測者が遡及不可能で確認可能な情報』が最小単位。

 

 

 

つまるところ『機械』なら「バイナリデータ(0,1)」で、

『人間の記憶』なら「五感で感じる情報」が最小単位になります。

 

 

 

これについては、ん? と思う方も多いかもしれません。

「最小単位」は、『根源的な真実』じゃないのか? という具合に。

 

 

この言い分については、確かにその通りです。

しかし「最小単位」を定義するなら、

このようにした方が良い理由がちゃんとあります。

 

 

 

というのも、いわゆる『意味』とは、

「いくらでも遡ることができる」もので、

しかし『人には』『有限の回数』しか遡ることはできません。

 

 

更に、その範囲は『観測者の理解できる形』よりも、

遥かに抽象的、具体的になるのは自然な成り行きです。

どの知識体系もそのようになっていますし。

 

 

これについて感覚的な話をするなら、

「なぜ」と問われて「こうだ」としたとしても、

何度も何度も「それはなぜ?」と問われる感じ。

 

 

 

結局のところ、これは延々と続くことになります。

まあ、『有限』で縛られている側にとっての話にはなるんですが。

 

 

ともかく、仮に『数学・科学』が「真理」を解き明かしても、

人は結局、その「真理の保証」を問う、という話です。

終わりはありません。

 

 

そう、結局のところ、

『真実』なんてものは『人には扱えない』んですね。

 

 

ですから、「基軸・最小単位」は『原理・真理』ではありません。

『人に扱えない』以上、『真理』は使えないんです。

 

 

 

とまあこのような感じの理由で、

「最小単位」には『観測者が理解しやすい形』が良いわけです。

 

 

なぜなら結局のところ、

「それがそうと分かる」には『理解する』必要があるので。

 

 

言い換えるなら、『理解したい』なら、

それは『理解できなければならない』んです。

となれば、『一番理解しやすい形』こそが「最小単位」でしょう。

 

 

そちらの方が、『扱えない真理』よりも『理解しやすい』ですし。

 

 

 

これに納得がいかない場合は、

『なぜ分かろうとするのか』を考えてみると良いと思います。

 

 

どういうことかというと、

仮に『人に扱える真理が存在する』とするのなら、

そもそもの話、『分かる・理解する必要』は無いはずなんです。

 

 

 

というのも、『真理が存在する』なら、もうそれでいいはず。

その基礎で全てを組み上げてしまえば、全て説明可能です。

何もかも、それで説明できてしまいます。

 

 

しかし実際のところ、『人は』それを『納得できない』ですし、

『人は』それを『理解できる形』で『理解しよう』とします。

 

 

そう、このように『理解しようとする』という行為には、

確かに『理解できる形』が存在しているんです。

 

 

つまり『理解』のベース・最小単位は『真理ではない』わけで、

人は『真理を理解するため』に最小単位を使っています。

 

 

 

この「順番」を考えてみると、

やはり『最小単位』として相応しいのは、

『観測者が理解できる形』であると、そうは思えませんか?

 

 

 

 

 

以上、『意味』と、その『遡及』について、

つまり『最小単位』の話はこれでおしまい。

形式は↓で。

 

 

 

 

 


分類

 

|| 情報の条件

情報を仕分けする「条件そのもの」を『本質』と定義し、

「条件で作った集まり」を『分類・形成』と定義します。

 

 

 

これはいわゆる「関連」についてのお話で、

これを使って『概念』の「形成」と「本質」を説明します。

 

 

 

字面の通り、これは簡単には『概念の本質』についての話です。

「本質ってなんじゃい」って疑問を、↑の考え方で解決します。

 

 

 

というわけで、『概念』とはなにか。

さっそく考えていきましょうか。

 

 

とりあえず、この話をする場合に欠かせない話として、

『中身の選び方』について考えてみましょう。

 

 

ともあれ、まず結論から行くと、

『本質』と呼ばれるものが、この「選び方」を決めています。

 

 

というのも、『概念』の「中身(意味)」は、

『ある特徴を持つ・条件を満たす情報』になるので。

 

 

つまり「概念の特徴」に着目すれば、

『概念の作り方』が明確になるわけですね。

 

 

逆に言えば、この『条件』こそが、

『概念の中身を決めている』とも言えますし。

 

 

であるなら、その「情報の特徴」こそが『概念の核』、

いわば「本質」と言えるでしょう。

 

 

 

この発想の元になる具体例としては、

例えば「意思疎通ができて」「自分と似た見た目」なら、

「人」がそれを見た時、それを「人」だと思えますよね?

 

 

これを観察すると、「人」という『概念』を理解するとき、

「意思疎通が可能」「自分と似た見た目」という、

いわば『条件・特徴』があるかどうかを見ています。

 

 

 

そう、『条件・特徴の有無』で判定されるわけです。

これが『本質』の感覚になります。

 

 

 

 

 

次いで『分類』についてですが、

これは「条件を決めて」から、「形成」されます。

いわば『好きに条件を決めて作ったもの』がこれ。

 

 

 

『概念』と分けて、限定して考えているのは、

これの「形成過程」が特殊だからになります。

 

 

 

どういうことかというと、

『概念』は通常、「共通部分を見出して」から「形成」されます。

対して『分類』は、「共通部分を決めて」から「形成」されます。

 

 

感覚的には、「たくさん」から「特徴」を抜き出してうぇい。

これに対して、「特徴」を定めて「たくさん」を集めてうぇい。

こんな感じに、ちょうどやってる順番が逆なわけですね。

 

 

 

この点で、『概念の特例』として『分類』が定義されるわけです。

なにせ『概念』は「あるもの」から作られますが、

こいつは「無かったもの」を作っちゃってるので。

 

 

 

とは言っても、こういうのはありふれています。

「なかったもの」と言い方は大げさですが、そんな珍しくないです。

 

 

具体例については、あり過ぎて絞り込めませんが、

例えば「学問」とか「情報」とかはこれですね。

 

 

いわゆる「最低限の特徴」を『作為的に抜き出して』から、

「いろんなものを含めることができる条件」を使って、

あえて『整理のため』の抽象的な『概念』を作る感じ。

 

 

こんなわけなので、「抽象的な単語」とかはだいたいそうです。

これらは「最低限の条件のみ」で「人が」構成していますし、

「分類・カテゴリー」として『情報を整理』してもいるので。

 

 

 

はい、というわけで『分類』の「由来」についても説明終わり。

 

 

言語で表現可能ならそうですが、

この「分類」は『概念の1つの形』になります。

 

 

 

 

 

形式は↓のまとめで。

そんなややこしくないです。

要は↑で言ってることなので。

 

 

 

 

 


まとめ

 

というわけで、『概念』についてざっくりまとめ。

細かなところはカットして見ていきます。

 

 

 

『枠組みの名前・呼び方』が『言語・記号』と呼ばれ、

『枠組みと中身のセット』が『概念』で、

『中身』が『意味』と名付けられています。

 

 

そしてある「概念」の『本質』として『共通部分』が。

その『共通部分の存在』を使った『分類』があります。

 

 

 

 

 

・記号、言語

 

\mathrm{if}

I_{\mathrm{name}}∈\mathrm{Symbol}

 

\mathrm{then}

I_{\mathrm{name}}\,\,\,\mathrm{is}\,\,\mathrm{named}

I_{\mathrm{name}}∈\mathrm{Observer}

 

 

 

・概念と記号

 

\mathrm{if}

I_{\mathrm{concept}}∈\mathrm{Concept}

 

\mathrm{then}

I_{\mathrm{concept}}∈I_{\mathrm{name}}

I_{\mathrm{concept}}∈\mathrm{Observer}

 

 

 

・概念と意味

 

\mathrm{if}

I_{\mathrm{mean}}∈\mathrm{Mean}

 

\mathrm{then}

I_{\mathrm{mean}}∈I_{\mathrm{concept}}

I_{\mathrm{mean}}∈\mathrm{Observer}

 

 

 

*概念の本質

 

\mathrm{if}

\displaystyle ∃i_{\mathrm{essence}}\,\left[\,i_{\mathrm{essence}}∈\bigcap_{I_{\mathrm{mean}}∈I_{\mathrm{concept}}}I_{\mathrm{mean}}\,\right]

i_{\mathrm{essence}}∈\mathrm{Observer}

 

\mathrm{then}

i_{\mathrm{essence}}∈\mathrm{Essence}

 

 

 

*分類

 

\mathrm{if}

∃I_{\mathrm{unknown}}∈\mathrm{Info}\,[\,i_{\mathrm{essence}}∈I_{\mathrm{unknown}}\,]

 

\mathrm{then}

I_{\mathrm{unknown}}\,\,\,\mathrm{is}\,\,\mathrm{named}

I_{\mathrm{unknown}}∈\mathrm{Concept}

 

 

 

 

 

以上が、『概念』の形式的な定義になります。

矛盾は多分出ません。出たらその時考えます。